2013.12.27
アメリカ生殖医学会(ASRM)に行ってまいりました
2013年10月12日から17日までマサチューセッツ州ボストンで開催されたアメリカ生殖医学会(ASRM)に行ってまいりました。ヨーロッパ生殖医学会(ESHRE)と双璧をなす学会で、年に1度の総会では世界中生殖医療に関わるドクターや研究者、エンブリオロジスト、ナース、カウンセラーが、日頃の研究成果を発表する機会になります。まさに、不妊治療の“最新”と“最先端”の動向が知れるところです。
そんな学会になぜ行ってきたかと言いますと、この後、翻訳出版した「妊娠しやすい食生活」の原書「The Fertility Diet」の著者である、ハーバード公衆衛生大学院、ハーバードメディカルスクールの准教授のジョージ・チャバロ先生に会うためです。ちょうど、今年のアメリカ生殖医学会の開催地がボストンだったので、この時期に合わせて行ってきたというわけです。
会場はボストン・コンベンション & エキシビジョンセンター(BCEC)で、サウスボストンのウォーターフロントにあります。まずは、エントランスホールで証拠?写真。いよいよ、キター!という感じで、緊張の面持ちです。
学会場では、たいてい、メインホールでシンポジウムやセミナーなど講演があって、中ホールや小ホールで一般演題の講演があります。
今回のアメリカ生殖医学会で、私たちに関連する「食生活や生活習慣と妊娠しやすさとの関係」について、多くの発表がありました。特に、ハーバード大学のチャバロ先生の研究グループは、食事からのタンパク質の摂取と卵巣機能との関係や脂肪や乳製品の摂取と子宮内膜症発症リスクとの関係、についての発表がありました。
また、男性については、アルコールとカフェイン摂取と精子の質との関係、運動(身体活動)と精子の質との関係についての発表がありました。
そして、チャバロ先生です。先生とは2日間に渡って、さまざまなお話しをお伺いすることが出来ました。まさに念願叶って!でした。
「The Fertility Diet(妊娠しやすい食生活)」は、「Nures’s Health Study(看護師健康調査)」という疫学調査で得られたデータをもとに、食生活や生活習慣と妊娠しやすさの関係を解説してくれているのですが、現在でも この研究は続けられれおり、チャバロ先生がリーダーとして、「Nures’s Health StudyⅢ」が進行中とのこと。
また、ハーバード大学で、現在、最も注力しているのは、「栄養と体外受精の治療成績との関係」と「栄養と男性の妊娠させる力との関係」だそうです。今後、それらの研究結果がどんどん出てくるそうです。
先生へのインタビュー内容は妊娠しやすいカラダづくりにて、掲載する予定です。そして、皆さんにお役に立てる情報発信に活かしていきたいと思います。